両丹日日新聞2015年6月 4日のニュース

  交通おじさん23年 子どもの安全のため毎朝立ち番

 
  
 

 福知山市南栄町で不動産業を営む山下裕さん(74)が、毎朝会社前の横断歩道で交通立ち番をしている。活動は23年になり、通学の児童生徒、通勤の人を見送り、狭い道の出入りが難しい車の誘導もこなす「交通おじさん」として知られている。

 会社横の市道は幅約4メートルと狭いが、両側通行可能。近くに福知山丹陽保育園があり、朝は送迎車両と、駅南北の抜け道として通る通勤の車で交通量が増える。
 
 孫が同園に通ったことをきっかけに交通立ち番を始めたが、惇明小学校の通学路になっており、登校する小学生の安全にも気を配り、孫が卒園した後も続けている。
 
 今、通るのは北栄町方面14人、駅前方面8人、末広町方面10人。「おはよう。きょうも頑張れ!」と送り出す。「きょうはあの子がいないな、と思っていたら、後から走ってきて『おっちゃん、寝坊してしもた』ということもありましたね」。毎朝7時40分から8時まで立つ。中高生、一般の人ともあいさつを交わして顔なじみになっている。
 
 市役所横の南北道路が開通して昔より交通量は減ったが、活動はずっと続けるつもり。「もう日課ですから。毎日この時間は予定をいれないようにしています」と話していた。
 
 
写真=交通立ち番をする山下さん